“お買い物体験”どうなる?を考えるブログ

OMO、アフターデジタル、リアル店舗、EC、D2Cなど「お買い物体験」にまつわる情報をまとめています

ユニクロ、デジタルで“優れた顧客体験”を

成長を続けるユニクロは、デジタルを取り入れ、お客様がよりお買い物しやすい環境整備をどんどん進めている。中国での取組、日本で展開するアプリ、そして、体験型の店舗と、変化の激しいユニクロの動向を追ってみる。

 

目次

 

■中国ユニクロ、店舗とECの融合が進む

www.businessinsider.jp

中国の成長にデジタル対応は大きく寄与していると。

①オムニチャネル化

ユニクロでは、店舗とオンラインが融合した新しい小売りのスタイルを確立。特に国土が広い中国大陸では、店舗がECの倉庫の役割を担い、注文が入ると店舗在庫から発送し、購入された商品をいち早く届けられる体制も徐々に整備している。

2021年8月期には中国でのEC化率を3割超にしたいと計画中だ。

中国ユニクロのEC化率は、既に20%以上。コロナにより外出自粛もある中で、ユニクロのEC比率はより伸びていくことだろう。

SNSマーケティング

SNSプラットフォームで若年層を集客する取り組みが活発。

新商品や新しいイベントをSNS上で積極的に配信して集客している。中国大陸ではWeChat(ウィーチャット)やWeibo(ウェイボー)などのSNSプラットフォーム上のマーケティングによって、若年層の新規顧客が大幅に増加している。

そして、インフルエンサーの起用がハマっている。

ファッション業界で消費者に対しても大きな影響力を持つKOL(キー・オピニオン・リーダー=日本でいうところのインフルエンサー)の獲得にも成功。KOLが発信した情報を見て商品を購入した客がさらに自身のSNSで新商品のニュースや着こなしなどについて発信している。

 

■”着こなし”や”採寸”サービス。アプリに新規機能続々。 

2019年、ユニクロジーユーは、お買い物をサポートする便利な機能を続々とリリースしている。

●着こなし発見アプリ「StyleHint(スタイルヒント)」

www.ryutsuu.biz

自分の手持ちの服の写真を撮るだけで、世界中のインフルエンサーやユーザーの写真の中から、おすすめの着こなしをチェックすることができるサービス。写真にタグづけされたアイテムや類似アイテムは、ユニクロジーユーのECで購入できる。

ただ写真を撮ってアップするだけでおすすめの着こなしがわかる。探す手間をアプリが解決しているのだ。

●簡単&正確に体の採寸「MySize CAMERA(マイサイズカメラ)」

●商品ごとにお客に合うサイズを提案「MySize ASSIST(マイサイズアシスト)」

www.ryutsuu.biz

「マイサイズカメラ」は、スマートフォンタブレットのカメラ機能を使って、体の採寸をしてくれるサービス。

ユニクロアプリ上で利用でき、規定の画面にお客の身長と体重、性別、年齢を入力し、画面の指示に従って、正面と左側面の2方向から撮影した写真をアップロードすると、体の10カ所の寸法を推定して表示する。表示された数値は、オンラインストア上で自分の体の寸法を記録しておける「マイサイズ」機能に登録ができる。登録したデータは、別の商品を購入する際も、簡単に参照できる。

 また「マイサイズアシスト」は、身長や体重のデータに加え、体型の特徴や、「ぴったり」「ゆったり」といったお客の好みの着用感を入力すると、おすすめのサイズを案内してくれるサービス。

どちらも、オンラインでのサイズ問題を解決してくれるサービスだ。

 

■アプリに狙いが鮮明。ユニクロ=店舗体験、GU=流行

www.nikkei.com

ユニクロとGU、それぞれ独自のアプリがあるが、共通点はあれど設計思想には大きな違いも。

●共通点 

・トップはオンラインストアが固定=EC重視 (販売チャネル)

・コーディネート

・口コミ

・会員カード、クーポンやマイル (CRM機能)

●GU

若い女性がメインターゲットでトレンドにあった商材が多いだけに、スタイリングやコーディネートの重要度が高い

ユニクロ

・幅広い層×定番商品が多いため、チャット型のレコメンドエンジンを固定設置して御用聞きのような形。(お店の店員の役割)

・店舗内の在庫倹約、店舗限定チラシ等、入店後に使えるサービスも充実

それぞれのブランドのターゲットに即した機能を盛り込んでいる

 

■お店+公園(遊び場)の体験型店舗

2020年3月、ユニクロジーユー共同で、店舗でありながら公園でもあるファミリー層向けの体験型店舗をオープン。家族が遊べる場を用意して、そこで洋服も変えるという新たな取り組みもスタートした。

 

ユニクロは、デジタルサービスで利便性を充実させる一方で、リアルでは公園併設の体験型のお店をオープンしたりと、デジタル、リアルそれぞれの強みを理解し、使い分けている。このトレンドは確実に加速してく。