「北欧、暮らしの道具店」”ECメディア”としてユニークな価値提供を
単なる物販ではなく、ECメディアの立ち位置でライフスタイルの提案をする「北欧、暮らしの道具店」。顧客接点の拡大、映像コンテンツへの取組、そして、企業のマーケ支援と…ECメディアとしてユニークな価値提供を行っている。どんな価値提供を進めているのだろうか?
目次
- ■アプリ、Lineスタンプと、顧客接点を強化
- ■オリジナル「ドラマ」「映画化」とコンテンツを続々
- ■なぜ、ドラマ・映画をつくるのか?
- ■「ライオン」「森永」とタイアップドラマ
- ■ECメディアとして企業のマーケ支援へ
■アプリ、Lineスタンプと、顧客接点を強化
まずはiOSアプリからスタート。3カ月で10万DL。Webサイトに比べて滞在時間やアクティブ数は高く、購入の25%はiOSアプリ経由にも。
次にAndroid版を公開
Line公式アカウントから 、LLineスタンプを開始し、さらなる友だち獲得を進めている
■オリジナル「ドラマ」「映画化」とコンテンツを続々
オリジナルドラマ第2弾がスタート
オリジナルドラマの「映画化」も
■なぜ、ドラマ・映画をつくるのか?
「北欧、暮らしの道具店」は、物販じゃなくライフスタイルを提案するECメディアという立ち位置。
「それが美味しいジャムの時もあれば、素敵な食器の時もあれば、お洋服の時もあれば、コンテンツの時もある。お客様が『フィットするくらし』だと感じるものであれば、なるべく広く、多くのサービスを提供したいと考えています」
その上で、なぜ映像配信なのか?
「これまで映像は『放送』と『配給』しかなかったので、いかに有限の枠を取るか、の競争でした。そうなると当然マスを対象とした作品が儲かるのでニッチなコンテンツの居場所がない。ところが今そこに『配信』というプラットフォームが生まれて、供給が無限に増えた。するとお客さんは書籍や音楽のように無数にあるコンテンツの中から自分に合うものを探すようになる。
映像コンテンツが無数に生まれる中で、より自分に合ったものを見たいコンテンツを求める消費者も。そこで…
そこで、僕らのお客さんが好きなスタイルで雑貨や洋服を売るのと同じ感覚で、映像コンテンツを提供することができるのではないか、と考えたんです」
映像という情報量の多いコンテンツを通して、お客様の「フィットするくらし」を届けていく
■「ライオン」「森永」とタイアップドラマ
ライオンの柔軟剤「ソフラン プレミアム消臭」とのタイアップドラマ
森永製菓「小麦胚芽のクラッカー」とのタイアップドラマ
●なぜ、タイアップドラマなのか?
自分たちのお客様にとって、どストライクな映像作品がないことが起点
僕たちのお客様の間でずっと人気ナンバー1を維持している映像作品は、『かもめ食堂』で、もう15年も前の作品なんですよね。肌感覚ではあるんですが、お客様にとってどストライクな作品って、大体5年に1本ぐらいしか出てきていない。
お客様が見たいと思える作品が圧倒的に不足しているなと感じていたので、僕たちがお客様に向けた作品を作ることで、ニーズに応えられるのではないかと。収益が出るかどうかは未知数でしたが、お客様に喜ばれることは間違いない。であれば、一旦やってみようと実施に踏み切りました。
タイアップの形をとることで、制作側×ファン×広告主がハッピーは循環がつくれる
だからこそ、作品の制作側は潤沢な予算で納得のいく作品が制作でき、ファンは満足いく作品に出会え、映画の世界観を活用して広告出稿された企業さんは素敵なブランディングができた。ステークホルダー全員がハッピーという素敵な企画ですよね。それと同じようなことが、『青葉家のテーブル』でもできるのではないかと考えました。
本編とは別にアナザーストーリーとしてタイアップドラマを作ることで、世界観に共感してくれている企業とお客様が、僕らを媒介につながることができる。そうすれば、クラシコム、広告主、お客様全員が幸せになれると思ったんです。
■ECメディアとして企業のマーケ支援へ
ECメディアの「北欧、暮らしの道具店」は、新しい形の出版社と捉えると、企業がマーケティングにどう活かせるかがクリアになる。
「北欧、暮らしの道具店」とは
— 福耳 (リアル小売マーケの人) (@fukumimiQ) 2020年4月11日
新しい形の出版社
↓
・「フィットする暮らし、つくろう」コンセプトのもと、Web記事や雑貨、洋服、ドラマ、メルマガなど様々なパッケージでコンテンツを作り、対象顧客へ届ける
・ある領域特化型の出版社
小売でなくメディアhttps://t.co/9gUUPINLtm @markezine_jp
「フィットする暮らし」というユニークなポジションをとり、熱心なファンを抱える「北欧、暮らしの道具店」。以下は、このメディアだからの価値だ。
「ある特定のライフスタイルに対するプロトコルを完全に理解している」こと。趣味性の高いメディアでは、「わかってないのに、儲かりそうだからやってるな」と、発信者の思惑をユーザーに瞬時に見抜かれてしまう。特定のカテゴリーのユーザーへコンテンツを届けるためには、その特定のカテゴリーにおけるプロトコルを深く理解することが重要だという。
「趣味性の高いメディアでは、お客様が受け入れられるカプセルにコンテンツを入れないと、受け入れられません。お客様に受け入れられる商品、広告、動画コンテンツを届けるパッケージング能力が我々の強みです」
「フィットする暮らし」という軸にファンを増やしてきた「北欧、暮らしの道具店」。
自社×ユーザー(ファン)×メーカーとステークホルダー全てが満足する価値提供づくりを進めているユニークなECメディアである。